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マニキュアの原料になる?長寿に役立つ!? あなたの知らない、お魚トリビア3選

日ごろから何気なく食べたり見たりしている魚。実は私たちが知らない、いろいろなトリビアがあるんです。今回はちょっぴり驚く、多くの方がきっと知らないトリビアたちをご紹介します。

魚もケガをする!?

新江ノ島水族館の大水槽
新江ノ島水族館の大水槽

先日、絆創膏を手がけるニチバンが夏休みということから魚と人間のケガを学ぶイベントを神奈川県の新江ノ島水族館で開催しました。キッズじゃなくてもはっちゃけがちなサマーバケーションシーズンには、絆創膏のお世話になる人も多いのでは?(筆者はそうです)ということで気になって拝聴したところ「えーっ!?(驚)」なわくわくトークをいろいろ伺えたのですが、その中のトリビア。

そもそも魚もケガをするのだとか。例えば魚同士のケンカや水槽の岩や壁にぶつかる、魚の採集や移動するときの擦り傷、寄生虫の感染などがあるそう。水族館だと魚同士のケンカ、水槽の岩や壁にぶつかることがケガの原因として多いそうですよ。

これまでに新江ノ島水族館でケガをしてケアをした魚には「縄張り争いで尾びれが赤くただれてしまったクエ」や「ケンカで他の魚に背中をざっくり噛まれてしまったムツやオオモンハタ」「水槽の中でびっくりして義岩に挟まって尾びれが切れてしまったマツカサウオ」「おそらくケンカで尾の先が白くなってしまったウツボ」などがいたそうです。

飼育スタッフ「えのすいトリーター」の杉村さんによれば、「魚の体はネバネバヌルヌルしていますね。これは粘液で覆われていることで体をバリアし、守っているんです。鱗(うろこ)も鎧のように虫が付きにくい働きをしています」とのこと。

またケガを治す方法について「魚のケガも、人間と同じように、まずは傷口を保護します。実は私たちがやっていることって、普段みなさんがやっていることとそんなに変わらないんですよ」と話していました。

えのすいトリーターの杉村さん
えのすいトリーターの杉村さん

あるとき、ウツボに噛まれてしまったと見られるムツに、背中とお腹にざっくりと傷口が残っていました。それに対しては、アクリノールや合成抗菌剤という薬剤を使って傷を治したそうです。傷口をケアした後は、体力をつけるために餌をしっかり食べさせるのだそう。

治療法は、本当に人間と変わらないんですね。

ムツの治療について
ムツの治療について

ところで、魚の心配ばかりしている場合ではないです。杉村さんによれば、海に行くと、人間がケガをさせられてしまう生き物も多いのだそう。例えば体長10センチほどの小型のタコで、興奮すると体の表面に青い輪っかの模様が浮き上がる「ヒョウモンダコ」は、噛まれると唾液にフグ毒と同じ猛毒(テトロドトキシン)を持っているといいます。

また、今の時期の海水浴場などでよく見られる小型の透明なクラゲ「アンドンクラゲ」は、長く伸びた触手に毒針がたくさん付いているので、触れるとみみず腫れのようになってしまうのだそう。

そして磯などにいるウツボは、実はとっても臆病で、だからこそ、何か異変を感じるとガブっと噛み付いて攻撃してしまうのだとか。一度噛み付いたら離れないので、無理やり引き剥がさないこと。また、ウツボを見つけても決して手を出さないように、とのことでした!

磯に遊びに行くときには、フジツボや牡蠣殻がいるのでビーチサンダルではなく、マリンシューズや古い靴などを履くほうが良いそうです。また古くなった靴下を膝当てや肘当てに活用すると、膝や肘の擦り傷予防になります。

牡蠣やタコに多く含まれるタウリンは長寿に役立つ!?

毒やケガ…と脅しましたが、そもそも人類の食糧として、長くお世話になっている魚介類。続いては、魚介類に多く含まれる栄養素についてのトリビアです。

みなさんは「タウリン」と聞いて、リポビタンDなどの栄養ドリンクに含まれる疲労回復に良い成分のイメージがありませんか? 実はこのタウリンは牡蠣やタコなどの魚介類に多く含まれているんです。もともと「リポビタンD」のタウリンは、工場でタコの茹で汁から作られていたらしいですよ!(今は合成ものもを使っているそう)

そのタウリン、最近では、研究も多く進んでおり、長寿食研究で知られる医師 家森幸男先生によれば、長寿のために必須の栄養の1つだとか。

医師 家森幸男先生
京都大学名誉教授、武庫川女子大学健康科学総合研究所 国際健康開発部門部門長/
医師 家森幸男先生

家森先生が世界各国に足を運んだ長寿の研究結果では、長寿の人に共通する傾向として、タウリンとイソフラボンの摂取量が多いということがわかりました。

実験では高血圧の民族がタウリン摂取で血圧が下がったり、マウス実験で、脳卒中のリスクとなる塩分を、タウリン入りの魚粉と共に与えたところ、脳卒中を回避できたといいます。

他にもタウリンはさまざまな生活習慣病などを予防することがわかっています。

このことを知ると、タウリンを含む魚介類や栄養ドリンクを日常的に摂取したくなりますね。魚介類の中では、特に牡蠣やタコ、イカに多いといわれます。ぜひ取り入れましょう。

マニキュアの原材料にタチウオが使われている!?

マニキュア

私たちにとって身近なマニキュア。実は、魚が原材料として使われることが多いのをご存知ですか?

マニキュアにはラメやパールなどが使われることが多くありますが、それらのキラキラした素材は、魚由来の天然成分から使われることもあるのです。

特に多く使われていることで有名なのが、タチウオ。タチウオの身体はは銀色のグアニン質というもので覆われており、そのグアニン質を抽出して再結晶させることで、パール箔を作ることができます。これがマニキュアの光沢に使われることがあるほか、アイシャドウやパールを模したアクセサリーなどにも使われているのです。

まさか魚がメイクアイテムに使われているとは、想像していませんでしたよね。これからはタチウオの身体を見るたびに、ネイルのキラキラをイメージしてしまいそうですね。

魚にまつわるトリビアをご紹介しました。魚について、意外と知らないことも多いものですね。魚がまたさらに身近になったのではないでしょうか。人類のためにその命を使わせていただいたり、安全な共生のために知識を得たり、今後もお魚に敬意をもって付き合っていきたいなと感じました。

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