今注目のサステナブルな藻類の魅力に迫る!

6月8日は「世界海洋デー」でした。これは国連が定めた日で、海がもたらしてくれる恩恵について考えるための日。世界の海洋資源について考える良いタイミングです。昨今、人口増加や気候変動の影響で魚など海洋資源の持続可能性(サステナビリティ)が問われている中、いま注目を集めている食材が、わかめや昆布などの海藻を含む「藻類(そうるい)」です。

その可能性は果てしなく、今後、食・美容・健康とライフスタイル全体に藻類を取り入れる「藻活(もかつ)」が当たり前になるかも!? 今回は、藻類の魅力がわかる3つのトピックスをお届けします♪

いま、藻類(そうるい)が熱い!

石垣島ユーグレナ粉末(ユーグレナ社)

最近、注目を集めているのが、食やスキンケアなどに活用されているなどヘルスケアメリットもあり、植物なので光合成などで地球にとってもサステナブルな藻類。わかめや昆布、もずく、ひじきなどの海藻のほか、微細藻類のユーグレナやクロレラ、スピルリナなども含まれます。藻類はコケ植物やシダ植物、種子植物を除いた、光合成を行う生物の総称で、水中をはじめとする、地球上のあらゆる場所に生息しています。

藻類は豊富な栄養素があり、健康パワーがいっぱい。藻を食生活や美容のために日常的に取り入れ、健康なカラダづくりを目指す「藻活」に取り組む人も増えています。日本のみならず、海外でも健康に敏感なインフルエンサーが発信するなど、トレンドになりつつあります。SNSで、真っ青の「シーモスゼリー」を頬張るインフルエンサーなどもよく見かけますよね。歴史的に、イタリアの地中海地方や韓国などでも藻を使った料理が存在していて、昔の人も「藻活」をしていたようです。

海に囲まれた日本も、わかめや昆布などの海藻類は古くから親しまれてきました。近年、培養技術が進んだユーグレナやクロレラ、スピルリナといった“微細藻類(びさいそうるい)”も、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどが豊富で、効率よく幅広い栄養素を摂取できることから人気商品がたくさん発売されています。

人間にとって栄養が豊富な時点で、海洋資源の枯渇が危惧される昨今においては、十分サステナブル! それにプラスして、藻類の多くは光合成により自ら分裂して増えるため、一般的な植物と比較して成長が早いというメリットがあるんです。

また、うれしいことに、藻類は食物繊維が豊富なものが多く、腸活に役立つ上に、低カロリーなのでダイエットにもおすすめ。まさに万能フードです。

そんな藻類をライフスタイルに取り入れられる環境は着々と整ってきています。3つのトピックスを見ていきましょう。

注目の藻類にまつわるトピックス3つ

1.微細藻類の雄、ユーグレナ社のミラクルな藻類「石垣島ユーグレナ」と「オーランチオキトリウム」

●石垣島ユーグレナ

動物と植物の両方の性質を持つ微細藻類のユーグレナはミドリムシとも呼ばれ、ユーグレナを配合したドリンクやサプリメント、ユーグレナエキスなどを配合した化粧品など幅広く展開するユーグレナ社は、ユーグレナのほかにクロレラやオーランチオキトリウムといった微細藻類も手がけています。

からだにユーグレナ
からだにユーグレナ

ユーグレナ社のユーグレナとクロレラは、世界で初めて、「ASC-MSC海藻(藻類)認証」を取得しており、持続可能性に配慮した食材として国際的に認められています。

沖縄の石垣島で育てている「石垣島ユーグレナ」は、59種類もの豊富な栄養を含んでいる上に、さまざまな健康パワーが報告されている希少成分「パラミロン」が豊富に含まれていて、腸活にもお役立ち。ユーグレナ社の「地球健康食」ブランドである「からだにユーグレナ」シリーズには、フルーティーで美味しいドリンクやお手軽なサプリメントなどがあり、日常生活に取り入れやすいので、藻活の第一候補になりそう!

●オーランチオキトリウム

オーランチオキトリウム

海水域またはマングローブ林などの汽水域に生息している微細藻類であるオーランチオキトリウム。聞きなれない名前ですが、近年、とても注目されているんです。ユーグレナ社の藻類の大量培養技術を活かして生産体制が確立されています。

このオーランチオキトリウムのすごい点は、DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く生産・蓄積する特徴があること。DHAは、人間に必要な栄養素の一つなので、よく「魚から摂取しましょう」と言われていますが、水産資源の枯渇が危惧されている今、オーランチオキトリウムはDHAの持続可能な供給源として注目されています。

オーランチオキトリウム

ユーグレナ社では、人工の白子やウニなどへの活用を提案しており、実際に人気ラーメン店のスープに活用されています。近い将来、オーランチオキトリウムを日常的に食べられる日が来るかもしれません!

2.イービス藻類産業研究所の「ナンノクロロプシス」

ナンノクロロプシス

続いては、舌を噛みそうになるネーミングの「ナンノクロロプシス」という微細藻類。球状で、海生の植物プランクトンです。

EPA(エイコサペンタエン酸)という血液や血管の健康に寄与するといわれる栄養素をはじめとして、健康促進に重要といわれる61種類の栄養素を含んでいるそう! そこに着目して培養を行っている宮城県石巻市のイービス藻類産業研究所では、すでに粉末状のものをさまざまな食品に加工しています。

「杜のひょうたん揚げ」
「杜のひょうたん揚げ」

例えば、ナンノクロロプシスを練りこんで作ったバンズを用いた「藻バーガー」や、回転寿司屋と期間限定でコラボして作った「ナンノ緑茶ハイ」、宮城県内の阿部蒲鉾店の名物「ひょうたん揚げ」に混ぜ込んだ「杜のひょうたん揚げ」を発売するなどして注目されています。今後もさらなるユニークなコラボに期待したいですね。

3.希少な海藻を用いたシーベジタブル

シーベジタブル

海藻類も負けてはいません! 海藻といえば、味噌汁にわかめを入れたり、昆布の佃煮、おにぎりに海苔を巻いたりと、身近に食べていると思われますが、新しい取り入れ方が生まれています。

それは、陸の野菜さながらに食生活のスタンダードになりうる「シーベジタブル」。

海の生態系を豊かにはぐくみながら、社内外の料理人たちと新たな海藻の食文化を作ることに取り組む合同会社シーベジタブルが手がけるもので、さまざまな海藻を使った商品があります。

先日は、伊勢丹新宿店でポップアップストアを出店。そのうち、トレンドになっていくかも! 

「そのまま干した すじあおのり」
「そのまま干した すじあおのり」

青のりの中で最も香り高いといわれる品種「スジアオノリ」を新鮮なうちに乾燥させることで雑味を抑え、繊細でさわやかな香りを楽しめる「そのまま干した すじあおのり」や、一般には流通していない粘りのある希少品種の「モズク」をゆでずに新鮮な状態で仕上げた「ねばりを楽しむ もずく」など、海藻の魅力を味わえる商品がいっぱい。

サラダやパン、ご飯に乗せて食べられるものもあるので、陸の野菜のように新しい野菜の選択肢になるかもしれません。

まとめ

サステナブルで健康や美容にも良い効果が期待できる藻類。その魅力はまだまだ無限に広がっています。ぜひ取り入れて、自分自身でその魅力を見つけてみて!

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