• HOME
  • ARTICLE
  • BUSINESS
  • ベンチャー・中小企業で人気の“第3の賃上げ”って何? 事例も交えてご紹介!

ベンチャー・中小企業で人気の“第3の賃上げ”って何? 事例も交えてご紹介!

この春は、春闘賃上げのニュースが相次ぎましたが、大幅な賃上げが可能なのは主に大企業だと言われており、中小企業やベンチャーは容易に賃上げできずにいるのが実情です。中小企業やベンチャーからすれば採用面で不利といえますが、実は近年話題の打開策が。それが「第3の賃上げ」と呼ばれるもの。

第3の賃上げとはどんな方法なのか、事例を通して解説します。

経営者やリーダーたちは必読です!

第3の賃上げとは?好評のサービス3つ

第3の賃上げとは「福利厚生」を活用することで実質的な手取りを増やす方法です。第1の賃上げが「定期昇給」、第2の賃上げが「ベース給アップ」としたときの、第3の方法という意味合いになります。

福利厚生サービスを提供する株式会社エデンレッドジャパンとフリー株式会社が提唱しているもので、現在、「#第3の賃上げアクション」というハッシュタグを通しての普及活動も行われています。

今回は、「#第3の賃上げアクション」の株式会社エデンレッドジャパン 高木順子さんにインタビューし、実態や効果をうかがいました。

まず気になるのが、中小企業やベンチャーなどの小規模事業者が導入する福利厚生のうち、どのようなものが第3の賃上げの効果が高く、従業員に好評なのかということです。

「物価高や光熱費の高騰が家計を直撃する中、食事補助などの生活支援や家計の負担軽減につながる福利厚生は、従業員から高い評価を得ています。
例えば、エデンレッドジャパンの『チケットレストラン』は、大手コンビニや全国展開するチェーン店など全国25万店舗以上で使える食事カードで、従業員は実質半額の負担でランチを利用できます。
フリー株式会社が提供する『freee福利厚生ベネフィットサービス』は、飲食店だけでなく、ジム、映画館、カラオケ、レンタカーなど、全国70,000店舗以上の施設で割引や優待サービスをスマホ一つで利用できるサービスです。従業員の家族も無料で利用できるため、生活出費を大幅に抑えることができます。
また、女性社員が多い企業から特に支持を得ているのが、ベアーズの『家事代行』サービスです。共働き家庭が全体の7割を超える中、ニーズが拡大しており、法人契約ができるので、福利厚生として導入する企業が右肩上がりに増えています」

食事補助に店舗・施設の割引、家事代行と従業員が喜びそうな福利厚生ですね。

第3の賃上げの福利厚生事例3選

ランチ

実際に、第3の賃上げの福利厚生で好評を博している例を3つ教えていただきました。

1.「チケットレストラン」を利用中の企業事例

●企業の経営層のコメント
「お店ではタッチ決済でスムーズに利用できて便利。普段よりも少し豪華なお弁当を買ったり、自宅から持ってきたお弁当にプラス一品してみたりと、プチ贅沢が味わえるということで、従業員の間でも好評です。ちょっとした息抜きというか、ストレス発散にもなっているようです」

●従業員のコメント
「以前はお弁当を持参することが多かったのですが、食事補助があるのとないのとでは、心理的負担がまったく違いますね。『お弁当を作らなくても大丈夫』『我慢しなくてよい』という心の余裕ができたことで、レストランでランチをとったり、お弁当として持参しにくいサラダやスープなどを少し高めのお店やコンビニで買って食べる機会も増えました。
我慢することなくコンビニで好きなスイーツを買うようにもなったので、午後も頑張ろう!という気持ちになります。また食事補助とリゾート施設などの割引を提供する福利厚生との違いは、毎日の食事に利用できること。毎日ありがたいなと思えます」

2.「freee福利厚生ベネフィットサービス」利用中の企業事例

●企業の経営層のコメント
「ちょっといいメガネなど、普段なら買うことを躊躇するようなものを、このサービスを利用して購入している従業員もおり、従業員の生活や働く環境をより良くできるものだと実感できました。携帯アプリを使用しているので急な買い物や宿泊にも対応できること、対象商品を特別価格で購入できることは大きいです。実際、弊社従業員も家族や社員同士でカラオケや食事に行くときなどに活用していると聞いています」

3.ベアーズの「家事代行」サービス利用中の企業事例

●企業の経営層のコメント
「家事代行サービスを利用した社員からは『すごく良かった』と感謝の言葉をもらっています。日々の生活の負担を軽減することで時間と心にゆとりが生まれ、結果として仕事にもいい影響が生まれると感じています」

●医療法人の経営層のコメント
「私自身が人事部の中で看護師との関わりが多く、1対1で看護師と面談をする機会が多いのですが、その中で残業や、日々緊張感のある仕事で休まらないこと、自分の時間を確保できないことなどが原因で、離職につながることも多くありました。

日々、この状況を少しでも改善するような人手定着のための取組ができないかと導入に至りました。利用した職員からは『心の余裕ができた』『子供と接する時間が増えた』という声が。それらは退職理由としてよく聞いていた内容でしたので、人手定着には効果が期待できそうです。病院としてはめずらしい取り組みだと思うので、愛社精神につながっていると嬉しいです」

第3の賃上げは、ただ給与が上がるだけではない、生活全般をサポートする取り組みであることから、従業員はより「会社に支えられている」と感じるのかもしれません。経営層の方は、第3の賃上げ、ぜひ検討してみてください。

Photo by Kyle Nieber
Photo by Priscilla Du Preez

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA