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【UNICORNインタビュー】建設業DX牽引する野原グループ・リーダーシップを執るのは女性一級建築士

DXを力強く推進する建設業界。男性が活躍する業界というイメージも、もはや過去の話となっていきそうです。DXを推進するサービス開発や設計には、女性による力も頼りにされています。

今回は、建設DX推進事業などを行う野原グループ株式会社で、一級建築士の資格を持ち、設計の経験から設計・積算システムの企画・開発に関わるプロジェクト開発課リーダーを務める神谷 友里絵さんに、建設業界で働く女性リーダーの一人として、仕事内容ややりがい、仕事術などをテーマにお話を伺いました。

お話を伺ったのは…神谷 友里絵(かみや ゆりえ)さん

神谷 友里絵さん

野原グループ株式会社
BuildApp事業統括部 BuildAppサービス開発統括部BA1部
プロダクト開発課 プロダクト開発1チーム リーダー
2013年大学院修了(工学研究科 建築学専攻)、同年4月に大手ハウスメーカーに入社し、設計補助に従事。設計として実務的な仕事を希望し、2015年にはマンションデベロッパー建築部へ入社。2020年に一級建築士の資格を取得し、倒産による退職を経て2020年7月に野原ホールディングス株式会社(現 野原グループ)へ入社。現在は建設DXに関わる「BuildApp」のプロダクト開発チームのリーダーとして活躍中。現在は2回目の大学院生活を送っている。趣味はプロレス観戦(新日本プロレス箱推し)、推し活、旅行。

現在の仕事内容と役割は?

打ち合わせ風景
打ち合わせ風景

私は現在、「BuildApp(ビルドアップ)」という建設プロジェクトにおけるデータマネジメントサービスのサービス開発統括部BA1部プロダクト開発課に所属しています。

BuildAppは建設業界のDX推進としてサービス展開をしており、私は新規事業企画開発と、建設業界の分類体系コードである「D2Oコード」プロジェクトを担当しています。

また、プロダクト開発1チームのリーダーとして、チーム全体のプロジェクト管理及びマネジメントを行っています。

BuildAppは、建設の各フェーズにおける課題や「不」を解消・軽減するためのサービスです。建設業に関わる方々が、BIMというコンピューター上に現実と同じ建物の立体モデルを再現して、よりよい建物づくりに活用していく仕組みを起点としたデータ情報を活用し、各フェーズで必要な情報をリアルタイムに連携することで、手間や手戻り、認識齟齬などの問題も解消することが可能です。

また、ユーザーが直感的に利用できるインターフェースを追求し、必要なサービスを必要なタイミングで活用できるよう設計されています。多様な業態が複合する建設業界全体で多種多様な人々が使いやすいサービスとなることを目指しています。

建設業界における女性の働きやすさは?

近年、建設業界での女性の働きやすさは大きく向上しており、業界内で活躍する女性も確実に増えていると感じています。ただし、他の業界と比べると、さらに環境整備が必要だと思う場面もあります。

建設業界では、繁忙期や突発的な業務が多く、仕事とプライベートを両立するのが難しいと感じることがあります。また、女性の割合が増えているとはいえ、男性が多数を占めるため、キャリアのロールモデルやメンターとなる女性が少ない点も課題の一つであると感じています。

野原グループでは、働き方の多様化が進んでおり、女性管理職も多く在籍しています。現在私が所属するBAサービス統括部では約4割が女性です。そのため、目標とする人が身近におり、性別にとらわれず働ける環境が整っていると私自身感じています。

建設業界でリーダーとして働くことの楽しさは?

建設業界では、技術職、デザイン職、設計職、営業職など、多様なキャリアパスが用意されており、働きながら新しい挑戦を続け自身の専門性を高める点が楽しさの一つです。

前職では設計職として住宅設計を担当していました。家事動線など、私自身が生活の中で感じていた悩みを間取りで解決し、その結果、お客様に喜んでいただけたときは、大きなやりがいを感じました。

現在はチームリーダーとして、メンバーとともに、これまでとは異なる視点から人材育成やアドバイスができる楽しさを感じています。悩むこともありますが、メンバーと積極的にコミュニケーションを取り、より良い働き方を模索し、実現していくプロセスは非常に大きな充実感があります。

仕事のやりがいは?

打ち合わせ風景
打ち合わせ風景

野原グループでは、新しい試みに挑戦できる環境が整っており、それが仕事の楽しさであり、やりがいでもあります。

従来、「変わらないこと」が当たり前だった建設業界に対し、「建設業界をアップデートしていこう」と新しい風を取り入れる取り組みには、大きな期待とワクワク感があります。この気持ちは、入社当時から今に至るまで、変わっていません。

また、業界だけでなく社会全体がめまぐるしく変化する中で、私自身も成長し続ける必要があると感じています。仕事を通じて自身をアップデートし、成長に直結する経験を積めることに大きなやりがいを感じています。

社内初の取り組み!芝浦工業大学の博士課程への入学背景は?

2024年3月 芝浦工業大学主催のシンポジウム
2024年3月 芝浦工業大学主催のシンポジウム

2024年9月に、社内の取り組みとして芝浦工業大学の博士課程に進学しました。

博士号取得については学生時代から興味があり、いつか挑戦したいという夢を抱いていました。進学のきっかけは、野原グループに入社し、BuildAppに携わる中で、建設業界をアップデートするためには、より高度な知識や業界を牽引する力が必要だと感じたことです。そのため、専攻は学生時代に専攻していた「建築史学」ではなく、BuildAppと深く関連する「建築生産」を選びました。

また、社内の取り組みとして博士課程進学は前例がありませんでしたが、新しい取り組みとして後輩たちのキャリアプランの選択肢を広げる一助になりたいと考えています。

今後のキャリアの展望

まずは、BuildAppのさらなる進化と成長を最優先に考えています。BuildAppと共に私自身も成長し続けたいと思います。その一環として、博士号取得を目指し、キャリアアップを図るとともに、BuildAppの知名度を広げられるよう努めていきます。

また、今後は人材育成やマネジメントにも携わりたいと考えています。私はもともと秀でた才能があるわけでもなく、勉強もどちらかというと不得意でした。そのような中、悩みながらも一級建築士の資格取得や業務に対する学びを続けることで、自信を築いてきました。

それができたのは、家族や目標となる人、尊敬する方々の存在があったからだと感じています。この経験を活かし、メンター的存在として、次世代のメンバーを支え、彼らが成長できる環境を作ることに貢献できればと考えています。

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